手作りウクレレベース修理

以前に作った自立型のウクレレベースに不具合が生じ、それを修理した。

弦を張ることにより、変形するような力を受ける。この図3-1-Cのように。

もともとこのような構造にしたのは、このような形でウクレレを実際に作り問題がなかったから。しかし、ネックがやや長くなり、また、テンションもよりかかるためだろう、実際には後付けでかかとをつけることになった。かかとをつけ変形を抑えることにした。その写真1写真2写真3

不具合はこのかかと部分の生じた。ボディとかかと部分の接着がはがれたのである。そのため前述の図3-1-Cのように変形し、弦高が高くなりすぎとても演奏しずらくなってしまった。


1枚目に写真は本来の状態。2枚目はボディとかかとの接着がはがれた状態。弦を張るとさらにこの隙間は大きくなる。


ナイフやスクレーパーなどを使い、何とか「かかと」の接着をはがす。はがれた部分をナイフやスクレーパー、ノミ、やすりなどを使い、きれいにする。新たに接着するためにも塗装もやすりで削る。また、より変形に抵抗するためにネックとボディと接する「かかと」の角度を90度よりもほんの少しだけ鋭角にする。やすりで丁寧に削る。

かかととボディとの接続面積を増やすため、かかとに補助材をつけることにした。また、ボディ内部でかかとからの力をしっかりと受けるためのボディ内部に入れる補助材をつけることにした。ボディ内部での補強材との関係からうまく収まるように補助材の形を整える。外の補助材は薄め、中の補助材は厚めに板にした。材は固い樫である。


ギターなどを作るとき、接着剤で接続していく。圧着し固定する。その時いろいろなクランプなどを使う。補修の時は、固定がとても困難になることが多い。そのため特別なクランプなどを作る必要があったりする。今回は、固定にねじを使うことにした。1枚目は外の補助材とかかとである。接着剤をつけ、皿頭の木ねじで固定した。かかととネックは接着剤がメインであるが、2枚目のようにねじでも固定することになる。


ボディ内側と外側の補助材とボディ本体をしっかりと接着するためにしっかりと圧着しないといけない。そこで、内部の補助材に埋め込みナットをつけることにした。爪付きナットがあればそのほうがいいと考えたのであるが、適当な爪付きナットはなかったが、埋め込みナット4mmがあったので、それを使うことにした。はじめ、2か所でいいかなと思ったがやってみた結果4か所に増やした。3枚目に写真にあるように少し隙間が空いているが、この分だけ締め付けてる事になる。かかとの角度を90度より少しだけ鋭角にした結果がここの部分の隙間であり、この隙間の分だけ、ボディとネックの接続角度が変化することになる。


1枚目の写真は今回修理したネックとボディの接続部分である。やすり掛けし、さらに隙間を接着剤と木くずで埋めその後やすり掛け、塗装をすれば見た目はずっとよくなりが、まあ、演奏にはこんなもんでもいいか、ということでとりあえずここまで。

2枚目のように、弦高は十分に低く保たれる。もし弦高を上げようと思ったら、サドルを少し高くすればよい。

自作ギターなど手作り大好きキホーテの部屋

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